ワークショップレポート

第5回「金属ブローチを作ろう」ワークショップレポート(WSR)


ハウハウスのアトリエや工房では、さまざまなクリエイターによるワークショップ(以下WS)が開催されています。
このコーナーでは、ライターのバタコが実際にWSに参加し感じたことを写真と文でご紹介!


moon scape さん
「身近なものに物語を」をテーマに、大人かわいい彫金ジュエリー等を制作・販売。
http://yaplog.jp/moon-scape/
sp

今回は、ピューターという金属でブローチをつくるWS。ピューターとはスズが主成分の合金で、融点が270〜280℃と低く加工しやすいため、中学・高校の鋳造学習や一般家庭でアクセサリー製作をするのに用いられることも多いそう。下書きから完成まで、約3〜4時間でできると聞いて驚き! 金属でものづくりなんて初めてなので、ワクワクします。


各々思入れのあるデザイン画を木型にトレースし、彫刻刀で彫ります。久々の彫刻刀に戸惑いましたが、バルサ材というとても軽くて柔らかい木材なので、彫りやすかった! 型に金属を流し込むためのろうとのような湯口と湯道、空気を抜く道も彫りました。

木型に別の板を合わせ、湯口からピューターを流し込みます。鍋で溶かしたピューターを見て「『ターミネーター2』みたい!」という声も。おたまでピューターをすくって型に流し込み、先生の「OKです」の合図で完了。


5分ほどで固まり、粗熱が取れたら型から取り外します。この瞬間のドキドキがWSの醍醐味。私のマンボウはというと…1、2回目は気泡が入ってしまったので木型を彫り直し、3回目できれいに! 失敗したブローチは再び溶かして再利用できるので安心です。


余分な金属はニッパーで切り、さらに金属や紙のやすりで表面を整えます。また、ハンドグラインダーと呼ばれる電子工具を使って、細かい仕上げも。材質や大きさがさまざまな先端工具を付けて研磨することで、ブローチの質感も変えられます。ちょっと歯医者気分。


私以外の参加者さんは、1度の流し込みで完成! 表面に薄ら残る木目やザラつきがマンボウらしさとなり、結果オーライです。「木型も一緒に持ち帰れるので、やる気のある方は家でも…」とのことなので、このWSをきっかけに金属ブローチ道を極めるのもありですね!


木型や金属を研磨するのに欠かせないのが、電動のハンドグラインダー。moon scapeさんは、ダイヤモンドやシリコンゴムなど素材も大きさもさまざまな先端工具を50種類近く持っていて、作風や用途によって付け替えて使っているそう。「御徒町の工具専門店で買うことが多いです。種類がたくさんのあるので、行くとテンションが上がります(笑)」(moon scapeさん)

写真・文・構成/川端美穂(きいろ舎)

2017-04-27 | Posted in ワークショップレポートComments Closed 

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